着物は大まかに分けると、「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」「盛夏(せいか)」に分類されます。今日は単衣についてお話するのですが、その前にそれぞれの特徴、着用する時期などご紹介していきますね。

まず、それぞれいつ着用すればいいのか。
大まかに説明すると、暑い時期は盛夏、寒い時期、涼しい時期は袷、そして単衣はその間の季節が変わるころの初夏と初秋に着用します。今回ご紹介する単衣は6月と9月に着るものです。しかし最近は温暖化により昔よりも暖かくなっていますので、5月頃から着てもよいとされているそうです。ですが、正式な席では6月というのがマナーになっているそうです。これから暖かくなってくるので単衣の着物を早めにチェックしておきたいですね。

どうして種類が分けられているのか。
それはいたってシンプルな理由で「暑い時期は涼しく、寒い時期はは温かく過ごすため」です。また、それに加え「その時期ごとの季節感を表現することでお洒落を楽しむ」というのも大きな理由だと思います。

では、それぞれの違いとは一体なんなんでしょうか?
簡単に言うと、生地と仕立て方が違います。

■袷
透けない生地に裏地を付けて仕立てたもの。
一年を通して着る時期がもっとも多いので、お持ちの方が多いと思います。桜やもみじのような季節感のある柄の着物や帯でお洒落を楽しむことができます。

■単衣
透けない生地に裏地を付けず仕立てたもの。
袷と単衣の違いは裏地があるかないか、です。単衣の着物は袷の着物に比べると、生地に張りがあります。これは単衣には裏地が付いておらず、肌に直接触れることが多いため、少し汗をかいても肌に張りつかず快適に過ごすためです。着用する時期は短いですが、過ごしやすい気候なのでお洒落を楽しむにはもってこいの時期とも言えますね。

■盛夏
透ける生地を裏地を付けずに仕立てたもの。
生地が絽(ろ)や紗(しゃ)、麻といった透け感のある素材になります。着物や帯などの全ての生地に透け感があり、涼しげな印象を与えることができますし、着ている自分もとても涼しいです。夏に着物を着るのは暑い…と遠慮がちになってしまいますが、盛夏は快適に過ごすことができますよ。

 

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では、ここからは単衣の着物のお洒落なコーディネートをさらにグレードアップする、小物選びについてのお話を。
単衣といっても6月と9月では選ぶ小物も変わります。長襦袢、帯、半衿、帯揚げ、帯締めを選ぶコツをご紹介します。

■長襦袢
6月は絽の生地を選びます。単衣の着物と同じ仕立て方で「単衣仕立て」といいます。
9月は絽の生地は使いません。長襦袢用の生地を「単衣仕立て」にするか「袷仕立て」にするかを選びます。

■帯
6月は夏に向けて暑くなってくるので、涼しげな印象のある軽い素材を選びます。6月の終わり頃になると夏帯を締めてもお洒落でいいと思います。
9月は落ち着いた色味で、いろんな着物と合わせやすい帯がいいでしょう。

■半衿
6月は長襦袢に絽の半衿をつけます。透け感がありとても涼しげに見えます。季節感がぐっと増すので、ぜひ取り入れてほしいです。
9月はつるっとした生地の「塩瀬(しおぜ)」や「ちりめん」の半衿を用います。半衿の素材としてはとてもメジャーなものなのでデザインが非常に豊富です。お洒落を幅広く楽しむことができます。

■帯揚げ・帯締め
6月は清涼感のある絽の帯揚げに、レース編みの帯締めを締めると夏らしく涼しげな印象を与えることができますよ。
9月の帯揚げはちりめん素材のものが非常に多く、帯締めの種類も豊富です。様々な組み合わせでお洒落を楽しみましょう。

単衣って着る時期が短いし、あんまり気にしていなかったわ…という方は、ぜひ単衣着物のコーディネートを楽しんでみて頂きたいと思います。季節感のある着物は着ている自分もわくわくしますので、お洒落を楽しんでくださいね。