■お茶会・お稽古に行くときは

道中は着物だけの姿で行かず、羽織や道行、コートなどを羽織っていきます。男性は玄関先で羽織を脱ぎ、お稽古ならば着流しで、お茶会では袴をつけます。女性も玄関先で道行などをはずし、足袋を履き替えたり、時計を外すなど軽く身支度を整えておきます。そして、お稽古でもお茶会でも、身支度を整えてから師事する先生や連客の方々に挨拶をします。

 

■お稽古

お稽古には格式張ったものより、小紋や紬、遠目に見て色無地のものに見えるような無地感の着物で行くのがよいでしょう。何より着やすく、動きやすく体に馴染む風合いのものを選ぶことが大切です。もちろん、長く茶道を続けていくうちに、お稽古であっても相伝物の稽古などでは、紋付の着物を着ることもありますが、普段はちょっとしたお出かけ気分で、気軽に色々な着物を楽しみましょう。とはいえ、やはり衿と足袋は城が基本です。これらはたとえお稽古でも真っ白で清潔なものを付けるように心がけましょう。

 

■盆略手前

御茶のお稽古に通い始めて、割稽古の次に分略手前の稽古が始まります。ここから道具を置く位置、座る位置、そして手前作法をしっかりと覚えていきます。道具を持ったまま立ったり、座ったりすることは不安でしょうが、ここで気後れしてはいけません。習い始めのうちに着物での立ち居振る舞いを体で覚えておきましょう。そこで、お稽古を始めて間もない方も、丈夫な紬の着物を着て、おしゃれ感覚を楽しみながら行ってみてはいかがでしょうか。紬はおしゃれ着の代表格です。紬にはいろいろな種類がありますが、お茶の席にはシャリシャリと音のしない、軽い着心地の結城紬が最適です。紬は張りがある素材なので、新しいものはなかなか体に添いませんが、長く着て何度も洗い張りを繰り返すと馴染んでくるので、お母様やお祖母様の紬を着てお稽古に行き始めるのもよいでしょう。紬には名古屋帯を合わせるので、帯を締める練習ぬもなります。

 

■薄茶点前

盆略手前の次には、薄茶の運び手前、棚物の手前、濃茶手前・・・と続きます。菓子や道具を持ち出したり、道具を拝見に出したりと、立つ、座る、にじるなどの動作が増えてきます。それぞれの所作が優雅に見えるのは、縮緬や綸子などの生地の着物ではないでしょうか。これらは、しなやかな風合いが楽しめますが、柔らかい生地であるが故に、裾がはだけたり、衿元が崩れやすいので、立ち居振る舞いにも気を配ります。お稽古に慣れてくると、自分のお気に入りの色や柄、そして帯、帯揚げ、帯締めのコーディネートを楽しんでいきましょう。

 

■夏の稽古に

暑いさなか、着物を着て出かけるのは大変なこと・・・と思いますが、今はほとんどのお茶席やお稽古場には冷暖房が完備されているので、昔に比べたら格段に過ごしやすい環境が整っています。夏の着物は絽、紗をはじめ、お稽古には紅梅、小千谷縮、今では大変希少な上布などさまざまな生地があり、着心地や風合いを楽しむことができます。帯も着物に合わせて絽や紗、麻などの夏の帯を見た目に軽やかに見え涼に装いたいものです。また、夏物の生地は透け感で涼し気な雰囲気を演出しますが、色味で淡色のもので爽やかさを、鮮やかな色ですっきりとした着こなしなどを楽しむのもよいですね。